ウェルビーイングとは?フィンランド研修報告@大使館

2025/12/25
キャリア

2025年12月11日(木)、駐日フィンランド大使館にて「フィンエアー ウェルビーイング教育旅行セミナー」が開催され、本校インターナショナルサイエンスコース(ISC)高校2年生の生徒たちが、フィンランド研修旅行の成果報告を行いました。

はじめに、本校の海外研修制度について簡単にご紹介します。本校では高校2年次に、コースごとに特色ある海外研修を実施しています。いずれのコースにおいても、現地の方々との交流を重視し、実体験を通して学びを深めることができるよう設計されています。ISCでは、台湾・カンボジア・フィンランドの3か国から渡航先を選択し、それぞれの国の特色を踏まえた学習を行っています。

フィンランド研修では、IT先進国であるエストニアとフィンランドを訪問し、計6日間の研修を行いました。

フィンランドは、国連の「世界幸福度報告書」において8年連続(2018年〜2025年)で第1位に選ばれており、「世界で最も幸せな国」として知られています。イノベーション教育や再生可能エネルギー、高福祉国家としての側面など、多くの魅力を持つ一方、日本と同様に高齢化が進む国でもあります。生徒たちは、自然豊かな環境を五感で感じながら、持続可能な社会を築くための多くの示唆を得ました。

今回、生徒たちが登壇した本セミナーは、駐日フィンランド大使館とフィンエアー日本支社様の共催により開催されたもので、「ウェルビーイング」および「サステナビリティ」をテーマに、教育旅行の新たな価値を発信する場となりました。

タンヤ・ヤースケライネン駐日フィンランド大使によるご挨拶や、ゲストによる基調講演を通して、フィンランドの教育的魅力と日本の教育が抱える課題を比較しながら、ウェルビーイングの視点を持つ教育の在り方や国際交流の重要性について、あらためて理解を深める機会となりました。

本校の生徒たちはグループに分かれ、2班が研修報告のプレゼンテーションを行い、さらに3名がパネルディスカッションに参加しました。

プレゼンテーションでは、「デザイン」「教育」「建築」「サステナビリティ」「ジェンダー」など、フィンランドでの体験を通して感じたテーマをもとにスライドを作成し、すべて英語で発表を行いました。緊張感のある場ではありましたが、帰国生だけでなく、Standardで入学した生徒も自信を持って英語で自身の考えを表現する姿が見られました。

続いて行われたパネルディスカッションでは、駐日フィンランド大使館 広報文化外交・コミュニケーション担当参事官のエルナ・ニュカネン=アンダーソン氏、JTBグローバル統括本部・事業戦略推進部の酒井浩之氏とともに、本校生徒3名が登壇しました。すべて英語で進行する中、生徒たちは質問に的確に答えるだけでなく、参事官へ積極的に問いを投げかけるなど、主体的な姿勢を示し、会場からは感嘆の声が上がっていました。

海外研修で得た気づきや学びを、このような形で多くの方々と共有する機会を得られたことは、生徒たちにとって大変貴重な経験となりました。本研修とセミナーで得た学びを今後に活かし、よりよい社会の実現に向けて歩んでいくことを期待しています。