行事
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3月18日(土)、平成28年度修了式および、中学卒業式を執り行いました。
修了式では、学園長からふたつの「みる」についてお話がありました。ひとつは「診る」。今年1年間の自分自身を振り返って診断すること。もうひとつは「観る」。グローバルな視点で世界を俯瞰して観察すること。このふたつの「みる」によって、来年1年間の自分がどうあるべきか、そして将来のビジョンをどう描くかを考え、自らの発想力、創造性を育てていくようにと結びました。新たに後輩を迎え入れる4月、スタートの日に、みんな元気な笑顔で集まれるように、充実した春休みを過ごしてください。
そして、中学卒業式。旧戸板中学校、最後の入学生22名の卒業となりました。
卒業生代表の言葉では、共学化に校名変更、自分たちの10倍の人数の後輩が出来たことなど、3年間の思い出を語りながら、「この3年間、たくさんのことが変化しました。それでも変わらないものがあります。今それが分かりました。私たち22人の『絆』は、変わりません。このメンバーで、この学校生活があったからこそ、得ることのできた宝物となりました。『変わるもの、変わらないもの』、そして『絆の力』を体験してきた私たち22人。セーラー服は脱ぎますが、三田国際学園中学校の卒業生であることに誇りを持ちながら、これからの生活を送りたいと思います。」と、お世話になった方々への感謝とともに、これからの未来への決意を述べました。
セーラー服の彼女たちが登校するのも今日が最後です。戸板学園90周年記念誌には、セーラー服について次のような記述があります。
「そのころの女学生の服装は着物に袴姿で、袴のところに三田高女を表す校章をつけていました。この和服から活動的な洋式の制服に改められたのは、大正10年のことでした。(中略)紺の洋服に白い襟がつけられたもので、はじめのうちは生徒の間で多少、抵抗感があったらしく希望者だけが着用していました。2~3年後に新たに純白の襟カバーのついたセーラー服が採用され、校服に制定されました。洋式制服の採用は、とくに他校に先がけた早い時期で、東京でセーラー服が女学生の制服として採用されるようになるのは、ずっとあとのことです。」
女性の自立を掲げた女子教育のパイオニアであった本学園ならではのエピソードで、「時代を切り拓いていく」というその精神は、三田国際学園にも脈々と受け継がれています。
そして、最後の戸板入学生の門出の日に寄せられたメッセージです。
伊藤 恵美(中学3学年教諭)
いよいよ戸板中学校としての最後の入学生が、卒業の時を迎えました。
出来上がった卒業アルバムを繰ってみると、入学式の日に中庭の枝垂れ桜の下で撮ったまだまだ幼く緊張気味のあなたたちがいます。そこから始まった学校生活では様々な出来事がありましたね。アルバムのページが進むにつれ、次第に大人びてしっかりした面持ちになっていく姿に、あなたたちの中で育っていったもの、変化していったものが見て取れます。一抹の寂しさは禁じ得ませんが、一人一人が学校の変革の中で立派に成長したことに大きな喜びを感じます。
学園祭の中学3年生のテーマは「絆」、最後の女子中学生としての誇りが感じられる言葉でした。みんなで紡いだ確かな「絆」は、互いの心の支えと信頼となりましたね。それは中学3年生に対する信頼にもつながって、学校行事や生徒会などで活躍する頼もしい先輩でもありました。
前向きに学ぶ女性を育てることを目指してきた戸板の門をくぐり、先進的な学びの思考の扉開ける三田国際で学んだあなたたちには無限の可能性があります。これから高校という新たなステージに進みますが、あなたたちを応援しているたくさんの先輩とあなたたちに続くたくさんの後輩がいることを忘れないでください。活躍を願っています。
卒業、おめでとう!