授業
授業
3月17日(火)、今日は今年度最後の授業の日。
フォローアップ授業の後にはキャリア教育講演会も行われました。
高1SSCの生物の授業では、酵素の特徴を学ぶため、「カタラーゼの実験」を行いました。この内容は、大学入試の考察問題として出題されることもしばしばあります。
カタラーゼとは、過酸化水素を酸素と水に分解する反応を触媒する酵素です。肝臓に多く存在することから、今回は鶏のレバーを用いました。
また、酵素はタンパク質であり、タンパク質は有機物です。有機触媒である酵素の対照実験として、無機触媒である酸化マンガン(Ⅳ)を用いました。これら触媒のはたらきを、触媒自身の加熱の有無・溶液の液性(酸性 or 中性 or アルカリ性)の条件のもとで観察しました。
生徒は渡された出題例を手がかりに、何が必要か、どのような手順で実施するかを考え、実験の準備をします。
酵素反応の観察では、iPadで動画撮影も行いながら、問題の答えを導いていきます。
条件の異なる8本の試験管の観察を通して、「熱すると活性を失う」「中性付近でよくはたらく」などといった、カタラーゼの特性を学びました。
中2の数学の授業では、その昔アメリカで話題になったテレビ番組「スリー・ドアーズ」を題材に、確率の問題について考えました。
番組の中で用意されるのは3つのドア。その先にあるのは、ヤギ2頭と自動車です。チャレンジャーが自動車のあるドアを選べば、その車を手に入れることができます。
1) まず、チャレンジャーは3枚のドアのうち1枚を選びます。
2) そこで司会者は、選ばれなかった2枚のドアのうち、ヤギのいる方のドアを開けます。
3) 司会者はチャレンジャーに問います。「あなたが選ぶドアを変更しますか?しませんか?」
4) チャレンジャーはドアを変更すべきか、否か、決めます。
さあ、イメージしてみてください。
チャレンジャーが自動車を手に入れられる確率は、どちらの方が高いでしょうか?
当初、クラス全員が「変えないほうが高い」と予想しました。
そして、実験です。
コップと石、キャンディーを使って、スリー・ドアーズのシチュエーションを複数回再現し、選択肢を変えた時と変えなかった時の結果を出していきます。自動車ではなく、キャンディーをねらっての選択ですが、やり始めるとけっこう真剣。
各グループで出揃った結果をもとに「自動車ゲット」の確率を算出すると、
・ドアを変えない→およそ3分の1
・ドアを変える→およそ3分の2
という、全員の予想を見事にくつがえす結果となりました。
ここで本題です。「どうしてこのような確率の差が生まれるのでしょうか?」
ディスカッションでは、石やキャンディーを使いながら、順序立てて自分の推論をクラスメイトに伝えようとする姿が見られました。そしてパーフェクトな結論にたどり着いたグループも!
みなさんも Let's try!
授業後に行われたキャリア教育講演会には、戸板女子短期大学国際コミュニケーション学科の小林千春教授をお招きしました。グローバル社会でコミュニケーションを行う上での異文化理解の必要性や、言葉によらないコミュニケーションの大切さ、面白さなどについて、ご自身のご経験なども交えてお話いただきました。先生、どうもありがとうございました。