「宗教」って何だろう?―高1世界史・FU授業

授業

学年末テストも終えた1年間の学びの締めくくりとして、3月16日(月)から2日間、フォローアップ授業を実施しています。高校1年の世界史では、ローマ史とキリスト教の関わりを学ぶにあたり、「宗教とは何か?」をテーマに授業を展開しました。

なぜ考えるのか?

宗教とは何か?―この問いに対して、すんなりと自分の言葉で回答することは、大人でもなかなか難しいと思います。生徒たちからは、頭が真っ白という様子や、「なんとなくこうなんじゃないか」というあやふやなイメージを、どう言葉にしようかと、もどかしく思う表情が見てとれました。

 

日本人は宗教を意識しにくい民族であるといわれることもありますが、こうした民族は世界的に見ると少数派です。グローバル化が進み、外国人と

ビジネスなどでコミュニケーションする時に、宗教を知らないということが大きな障害ともなりえます。

 

その人の思考・判断の規範となる「宗教」について考えることの必要性・重要性は、異文化を理解し、多様性を受容する資質や感性を育む上で、ますます高まっているといえます。

 

宗教を作ってみよう

授業では、この難解でとっつきにくいテーマを、グループワークを交えてひとつひとつ解きほぐしていきます。クリスマスや初詣、冠婚葬祭といった日常のあらゆる場面において、実は私たちは宗教と関わりを持っているんだ、ということを導入にし、神学とは何を考える学問なのかという話へと授業は進んでいきます。

 

授業後半では、グループでひとつの宗教を作るというシミュレーションを行いました。

 

考える際、前提にしなければならないことは、「この世の中で必要とされる宗教であること」。

この前提を踏まえて、宗教の目的である教義、その教えを習慣化し、目的を共有するための儀式などを話し合います。

 

悩みながらのディスカッションの末に出されたアイデアは…

 

「『人それぞれ』を尊重する。相手を否定せずにほめ合う」

「正午になったら1分間空を見つめて平和を祈る」

「休暇を平等に取り、年に1回は必ず旅行に出かけること」

「大人になっても子どもの心を忘れずにいられる人でいる」

 

教義や儀式は様々でしたが、共通して感じ取れたことはこの宗教を信じることによって、「幸せになりたい」ということ。お互いに信頼し、理解し合い、そして幸せになろうとする、という宗教のひとつの本質をとらえた結果となりました。

 

授業の時間はたったの50分。この限られた時間の中で触れることができたのは、人類が悠久の歴史の中で向き合い続けてきたテーマ、いち個人が一生をささげて取り組むテーマの、ほんの入り口に過ぎません。けれど教室の中は、一朝一夕で答えなど出ない、壮大なテーマなるものの存在と出会う驚きや高揚感に満ちていました。

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