キャリア
キャリア
9月21日から9月22日にかけて、中学2年生の宿泊行事「Social Link Trigger(以下SLT)」が行なわれました。
SLTは中学3年生で行なわれる「Social Link Action(以下SLA)」と連動したPBL型のキャリアプログラムです。
本校では、考えるだけでなく実際に行動すること「THINK & ACT」が学びの柱になっています。中学2年から3年にかけて行なわれる2つの「Social Link」プログラムでは、知識として知っているだけではなく実際に社会課題に向き合っている方々と直接対話し、体感することで、自己と社会、自己と世界を捉え直し、高校以降のキャリア形成に活かすという目的があります。
今年度のSLTは、沼津、熱海、網代、真鶴と4つのフィールドに分かれて取り組みました。幅広い活動が行なわれた中で、今回は熱海・網代で行なわれた活動を中心にレポートいたします。
9月21日、学校に集合してから、それぞれのバスに乗り各フィールドに向かいます。
地域の方々が取り組んでいるのは、商店街活性化、廃校の利活用、海洋プラスチックごみ問題、持続可能な漁業への取り組みなど様々であり、日本中が抱えている課題です。
フィールドの一つである熱海では、2つのプログラムが実施されました。
数年前までの熱海は、観光産業の衰退とともに少子高齢化やシャッター街などの問題がいち早く進み、課題先進地域とも言える場所でした。1つのプロジェクトは、その熱海の状況を改善しようと持続可能なまちづくりに取り組み続けてこられたAtamista様にお話を伺い、フィールドワークを行いました。
もう一方のプログラムでは、グローカルな活動で課題解決に取り組まれている未来創造部様から海洋プラスチック問題について学び、ビーチクリーンを行いました。ビーチの砂からマイクロプラスチックを取り出す実験も行い、想像以上にマイクロプラスチックが含まれていることに生徒たちは驚いた様子でした。
熱海市街から車で20分ほど南下したところにある網代地区でも2つのプログラムを行いました。
地域活性化につなげる取り組みをされている「あじろ家守舎」様と共に街歩きを行いながら地域のことを学び、今後利用が期待されている廃校を訪れました。もう一方のプログラムでは、網代漁港を訪れ、定置網漁の方法や魚の消費量の落ち込みによる売り上げの減少、魚の資源保護など様々な課題について学びました。
生徒たちは積極的に質問を行い、持続可能な社会の実現に向けて自分たちに何ができるのかを考えました。
活動から戻った生徒たちは、翌日の地域の方々に向けたプレゼンテーションの準備を行いました。実際に地域課題を直接見聞きした上で、気づいたこと、考えたことをもとに課題解決に向けて何ができるかをグループで話し合い、まとめていきます。ブレインストーミングで出たアイディアをカテゴリーに分類しそれぞれに検討します。
翌日、各地域でお世話になった方々とZOOMを繋ぎ、プレゼンテーションを行いました。
中学生の視点ならではの斬新な案から説得力のある案まで、短時間の取り組みの中で多様なアイディアが出ました。
地域の方々から温かいフィードバックや、具体的な改善案をいただき、生徒にとっては大きな自信や学びになったと思います。
今後、どのように自分は社会や地域に貢献していくのか。生徒それぞれの中で考えをより深めていくきっかけとなったと思います。
中学3年生のSLAに向けて新たにチャレンジしていって欲しいと思います。
この研修を通して、生徒の活動を支えてくださった地域の皆様や関係者の皆様に改めて御礼申し上げます。
【中学3年生で実施されるSocial Link Actionの記事はこちら】