THINK & ACT

学びのサイクル

「君はどう思う?」問いから始まる知的探究

本校の学びは、「相互通行型授業」に始まり、自ら課題を発見し探究するゼミナールなど、生徒自身が考え実践していくことを支援しています。授業を通して、生徒は「なぜだろう?」という疑問を解決するための方法や施策を、様々な分野を横断しながら学んでいきます。問いのサイクルを回し続けることで、生徒は自律した学習者へと成長していきます。

論理的思考のプロセスをたどる相互通行型授業

生徒たちの試行錯誤の過程こそ、「考える力」を伸ばす成長の糧です。一度思考を始めた生徒は、受け身の姿勢に戻ることはなく、問題の本質を深く考えていく中で、自然に知識を吸収していきます。相互通行型授業を通して身についた「考える力」は将来、未知の問題に直面したときに、おそれずに向き合い、解決し、乗り越えていく大きな支えになると確信しています。

STEP1授業のテーマ

はじめに、中高6年間のシラバス(=各科目の授業計画)に基づき、単元ごとのテーマや、課題に対する到達目標が提示されます。

STEP2共通知識の獲得

テーマに関する知識や情報を講義形式で説明し、共有します。共通知識の獲得は「考える」ための準備運動ともいえます。

STEP3疑問トリガークエスチョン

テーマの核心となる部分について、教員からの発問・質問というかたちで生徒一人ひとりに投げかけます。決定的な興味・関心を引き出すきっかけとなるこのトリガークエスチョンによって、生徒は知的好奇心を刺激され、新たな学びに目を輝かせます。

STEP4仮説自分の考えを構築

トリガークエスチョンに対して、まずは一人で取り組みます。教員から渡された資料を分析したり、タブレット端末を使ってインターネット上の膨大な情報にアクセスしたりしながら、必要な情報を取捨選択して統合し、自分の考え = 仮説を構築していきます。

STEP5検証グループ
ディスカッション

自分で考えた意見を他者に伝え、他者の考えに耳を傾け受け容れる。多様な意見が飛び交うディスカッションを通して仮説を検証し、グループごとの結論を導き出します。

STEP6結論教室全体で共有

導き出した結論は、プレゼンテーションによって教室全体に共有します。自分の考えを明確に相手に伝えるために、構成や資料の見せ方などにどのような工夫が必要かを考え、説得力のある魅力的なプレゼンテーションを組み立てていきます。

STEP7レポートの作成

考え、議論し、結論に辿り着いたところで学びが終わるわけではありません。授業の中で新たに得た知識や多様な価値観、自分の考えに起こった変化などを、もう一度自分自身で整理します。成果物をクラウド上で共有し、教員はそれにフィードバックを行います。

STEP8新たな問い

こうした過程を経て、知識の定着を促し、新しい「なぜだろう?」の発見へと繋がっていきます。そして、次のサイクルを回していくことが、独自の視点や問いを生み、未知の課題を解決していく力の土台となっていくのです。

現代の浮世絵を創るー教科横断型授業

自由な発想を生み出すには、多角的な視点が欠かせません。生徒たちは断片的な知識をつなぎ合わせながら、ある一つの事象を様々な視点で捉え直していきます。そして、新たなかたちで表現し、他者に向けて発信するというプロセスを踏みながら、創造性と課題解決に向けた実行力を伸ばしていきます。

社会
INPUT
美術
CREATE
英語
OUTPUT

【社 会】
浮世絵にまつわる歴史的背景を学び、浮世絵が果たした社会的な意義等を考える。
【美 術】
社会の授業で学んだことを踏まえ、現代の浮世絵を創るという課題に取り組む。
現代ならではの絵画技法や描く対象物も意識して、タブレット端末も活用しながら自由に創作する。
【英 語】
留学先のホストファミリーとオンラインでつなぎ、英語を使って描いた浮世絵のプレゼンテーションを行う。

教員の役割

三田国際学園の授業は生徒一人ひとりが主役です。授業の中での教員の役割は、ただ正解を教え、知識を覚えさせることだけではありません。論点を整理し議論を導きながら、生徒自身で考えることを支援する、ファシリテーターを務めます。