世界を救え!!-World Peace Game-

授業

7月25日(月)から始まったワールドピースゲーム・プロジェクトが主催する「World Peace Game」は、29日(金)最終日を迎えました。世界が直面しているあらゆる問題をみんなで協力して解決していく、問題解決型のシミュレーションゲームで、参加者である中1、中2の生徒たちに課されたミッションは、①仮想世界で起こる問題をすべて解決すること、②すべての国(4カ国)の資産をスタート時より増やすこと。

 

1日目はゲームのチュートリアルと、役割分担でした。 仮想の4カ国の首相が指名され、首相は国務長官、防衛大臣、財務大臣を組閣します。また、仮想世界をとりまく役割として、国際連合、世界銀行、武器商社、そして、天候や戦争の勝敗といった世界の成り行きを決める「運命の神」も選ばれていきました。

 

2日目は、「ドシエ」と呼ばれるクライシスレポートの作成です。これから解決していかなければならないこの仮想世界の環境、紛争、エネルギー、あらゆる分野の22の問題について、ファシリテーターから共有され、各国、各機関がその問題にどう取り組んでいくか、作戦を立てました。

 

3日目、いよいよゲームが始まります。ゲームの舞台となるのは、海、陸、空、宇宙の4層からなるタワーです。資源や自然環境など各国異なる特徴を持っており、その特徴を生かして、他国と交渉し、問題を解決し、危機を乗り越えていかねばなりません。最初の交渉でA国はB国との紛争を同盟を結ぶことで解決しましたが、その直後に引いたカードの結果によりA国の防衛大臣が亡命をすることに。A国の首相は、頼りにしていたブ

レーンを突如失い、頭を抱えます。また、どんなに自分たちが頑張っていても、運命の神が回すスピナーの結果により、株価が変動したり、天候が経済状況に影響を及ぼしたりと、不可抗力な要因もからみ、問題解決への道のりは複雑困難を極めます。

 

4日目も引き続き交渉を続け、ひとつひとつ問題をクリアしていきます。

そして迎えた最終日、5日目。22のクライシスのうち、未解決はあと8つ。制限時間である午後3時まで残り時間はあとわずかです。はやる気持ちを抑えながら、問題に対して、論理的に、全員が納得いくかたちで解決できるよう、最後まで交渉を続けます。ゲームを始めたばかりのころは、問題そのものに加えて、解決のための条約締結への関係機関との段取りな

ど、いろいろなことを同時に処理・対応していく必要があり、とまどう表情も見られましたが、最終日ともなると、交渉後に宣言をするときの表情は、「一国の首相然」としたものですし、みんながそれぞれの役割に対して、その責任を果たそうしている様子がうかがえました。

 

そして、最後のクライシスの行方は運命の神のコイントスに委ねられることに。みんなが託したのは「裏」です。何度目かのトライで、ついに神様が出したコインの面は、裏!こうしてすべてのクライシスが解決し、神様がこのゲームの勝利宣言を行い、教室は歓喜に湧きました。残り時間はわずか1分、緊張感あふれるクライマックスでした。

 

ゲーム終了後、問題解決のためにもっとも貢献したプレイヤーを選ぶ投票を行い、それぞれが5日間を振り返って、みんなの気持ちをシェアしました。

 

*もっとも思いやりのある行動をとったプレイヤー-A国の首相

「防衛大臣が亡命してしまったり、大切な資源が失われたり、運がないなと思っていました。みんなとの協力が大事で、武力より話し合いで解決していきたいと思いました」

 

*もっとも戦略・戦術に長けていたプレイヤー-C国の首相

「(C国が抱えている問題を)まず解決してから(他国と)交渉をすべきなのか、それとも交渉を行ってから解決しなければならないのか、どの問題も複雑で、同時進行していてとても頭を使いました」

 

*もっとも世界の平和に貢献したプレイヤー-運命の神

「ゴタゴタしたことを考えるのは苦手だったし、人から恨まれたくないとも思っていた。なのでクライシスの解決宣言も甘めに考えてしまっていたが、ファシリテーターから『それは理に適っているか?』と問われ、もう一度クライシスを深く読み返してみて、最悪の可能性も考えたりして、判断するようになった。問題を解決してくれたみんなを尊敬しています」

 

そのほかにも、こんなフィードバックがありました。

 

*D国の首相

「途中まで資産がマイナスだったけれど、みんなが協力してくれてプラスにすることが出来た。これからもみんなと協力していきたい」

 

*D国の防衛大臣

「ゲームを通じて、お互いのことを考えたり、思いやりを持つことを学べた。これからも生かしていきたい」

 

*国連事務総長

「(交渉ごとなど)事務次長が多く働いてくれて、感謝しています。自分から積極的に動くということを学びました」

 

*B国首相のち国連事務次長

「首相としての自分の行動が周囲に誤解され、クーデターにより国外追放となってしまいました。自分の行動の大切さが分かりました」

 

*A国の国務長官

「A国は資源も少なく、紛争も抱え、絶望的な状況だったが、みんなのおかげで利益を上げることができた」

 

*世界銀行総裁

「世界銀行は、毎日担当国の資産の計算をしなければならず大変だった。私が担当している国は、資産が少なく心配していたが、協力して資産を増やすことができてよかった」

 

*武器商社社長

「社長としてもうちょっと頑張りたかった。状況を整理するセンスや能力が身についたような気がする」

 

自分に与えられた役割を理解し、状況に対して最善の行動をしようとすること、お互いの信頼関係の上に、円滑で納得のいく交渉が実現するということ、問題を解決していくプロセスの中で、一人ひとりがおおいに頭を悩ませ、考え続けていたことが伝わってくるフィードバックの時間となりました。そして、ゲームが終了したあとも、やりながら感じた疑問や矛盾など、それぞれの「?」を持ち帰ることにもなったようです。

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