「平和」を"自分ごと"に-中3Global Peace Study

行事

9月9日(月)から12日(木)の4日間にわたって、中学3年生の宿泊研修「Global Peace Study」(GPS)を実施しました。前半は広島で留学生リーダーとともにフィールドリサーチとポスターセッションを行い、後半は京都で観光をしました。

 

今回、生徒たちは「平和」という大きなテーマに、次のようなアプローチで臨みます。まず、貧困や教育などに関する17の「持続可能な開発目標」(SDGs)の中から共通の関心を持つ生徒たちが、グループで課題に臨みます。その過程で、平和のためにできることを「Doing」(行動)と「Being」(あり方・態度)という観点から考え、最後には一つのプロジェクトとして提案します。こうして、一人ひとりが平和を“自分ごと”として向き合いながら、世界への関わり方を考えていきます。

 

中2の宿泊研修「Global Village」に引き続き、今回も日本に留学中の「留学生リーダー」が参加してくれました。彼らの多くは、英語を第2言語として習得したうえで大学や大学院で専門分野を学んでいます。生徒たちがフィールドリサーチやポスターセッションに英語で臨むうえで、留学生リーダーの存在は心強い指針となったようです。また世界各地で生まれ育った彼らは、平和に対する思いも三者三様です。生徒たちは彼らとの対話を通して、次第に「平和」を複眼的に見つめるようになっていきました。

留学生リーダーとともにプロジェクトの骨子をまとめたあとは、いよいよ広島でのフィールドリサーチに臨みます。最初の課題は、海外からの観光客へのインタビューです。まず自分たちのプロジェクトについて説明し、それに対する感想や意見を求めました。その後、一人ひとりの平和への思いを聞きます。初めは緊張している様子の生徒たちでしたが、異国に住む彼らと平和を願う思いは同じであることに気が付き、顔をほころばせていました。

もう一つの課題は、原爆です。生徒たちは事前に、関心のある切り口から原爆について学んできました。そして当日、広島平和記念資料館を訪れてスタッフの方に質問をしたり、原爆ドームや平和記念公園周辺に遺る被曝建造物などを巡ったりします。当時ここで生きていた人々の息づかいを感じようと、74年前にこの地で起こったことを想像して、平和に対する思いを深めていきました。

 

その後、滞在先のホテルに戻った生徒たちは、フィールドリサーチの成果をもとに提案を練り直し、最後のポスターセッションに臨みます。あるグループは高齢化社会を背景に、すべての人にとって住みやすいまちづくりのため、高齢者のために使うIT(情報技術)についての提案を行いました。

 

最後に、GPSを終えた生徒たちのポートフォリオ(学びの記録)の一部を紹介します。実際に広島の地を歩き、さまざまな人との対話を経て、世界への関わり方を考えてきた生徒たち。「平和」が自身の経験や価値観と結びつき”自分ごと”になっていった過程が、彼らの言葉から伝わってきます。

「平和」について

・今まで平和は戦争がない状態だと思っていたが、今は戦争がないというだけではなく、すべての人が幸せを感じられる状態だと考えるようになった。

・私たちの個性は一人ひとり違うという点で「多様性」こそが人を人たらしめているのに、それが差別や憎しみを生んでしまう。

・平和について考えるとき、国家間の戦争だけではなく、個人間の小さないさかいも含めた、広い意味での“争い”を考えるべきではないか。

「平和」のためにできることについて

・自分の考える「平和」を他人に押し付けてしまったら、むしろ平和からは遠ざかってしまうと思う。

・お互いを非難しあうのは、不信感や不安を生むだけ。国家レベルでそれをしたら、多くの人を何十年間も苦しめてしまうことになりかねない。

・平和のために必要なのは、他者を尊重(respect)すること。今までの自分を振り返ると、余裕がないときには相手のことを考えられなくなってしまうことがあったように思う。

・他の人の個性を肯定して認めることができれば、憎しみではなく愛でいっぱいの世界になるはず。

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